否定
本屋で「謎解きの英文法 否定(久野すすむ・高見健一 著)」を見つけました。「謎解き」シリーズはこれが3冊目になります。わたしは「否定」がとくに苦手なので、さっそく読んでみました。
この本では、否定を文否定と構成素否定に分類しています。
- 文否定の例: No tap water is 100% pure.
- 構成素否定の例:No news is good news.
例として挙げられている次の文を見ると、否定というのは難しいなとつくづく思います。
17a. He would kick me under no circumstances.
(どのような状況でも蹴ったりはしない)
17b. He would kick me for no reason.
(理由もなく蹴るだろう)
17a が文否定、17b が構成素否定ということですが、これを見ると、否定がどちらに属するかは、形ではなく意味が先にあるようです。
さらに、部分否定、全体否定という用語も使っています。これは、文中に always, entirely, quite などの全体性を意味する単語を含む否定文です。
- 部分否定の例:The rich are not always happy.
- 全体否定の例:The rich are always not happy.
そして、全体否定も部分否定も文否定の一種であることを説明しています。
全体に、ざっと読んだだけでは身につきませんが、barely の用法についてはとても勉強になりました。
barely には肯定的な意味と否定的な意味の両方の使い方がありますが、イエスかノーかに分けられるようなケースは肯定的な使い方で、イエスとノーの領域が量で決まるようなものは否定的な使い方になるようです。
- 肯定的:We barely caught the 12:00 flight.
(12時のフライトにかろうじて間に合った。)
→ 間に合うか・合わないかのどちらか
- 否定的:I can barely hear you.
(ほとんど聞こえません。)
→ 聞こえる度合いが量で決まる
その他に、much/many, any, few, only などの使い方も説明されています。
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Comments
「聞こえる度合いが量で決まる」から否定的とのことですが、hear someoneという行為は、聞こえるか聞こえないかのどちらか、という「イエスかノーかに分けられるようなケース」にもなると思います。ですから「聞こえる度合いが量で決まる」というのは意味を判定する判断基準にはならないと思うのですがいかがでしょうか。正解ではないのはわかりますが、論理的にいえば「かろうじて聞こえます。」という訳も可能ですよね?
Posted by: | October 31, 2008 at 04:01 PM
コメントをいただき、ありがとうございます。
本に書いてあることがいつも正しいわけではないので、正解が何かはわたしには断定できません。判断材料の一つとして、著者の一人である久野すすむがハーバードで言語学のPh.Dを取った人で、その後もハーバードの教授を勤め、現在は名誉教授だということがあります。
さて、聞こえるか聞こえないかがイエス・ノーとも考えられるのではとのご意見ですが、以下のように考えたらどうでしょうか?
たとえばラジオで考えると、電源のオン・オフはイエス・ノーで、ボリュームは聞こえる度合いに対応すると思います。ボリュームを下げれば、ある時点で聞こえなくなりますが、それでも度合いであることに変わりはないのではないでしょうか。
とは言っても、ネイティブ100人に聞いて、全員が同じ解釈をするかどうかは分かりません。
Posted by: 英語と格闘 | November 01, 2008 at 06:38 PM