「私たち」は "we" ではない
和文英訳をするとき、日本語で「私たち」と書いてあれば、当然のように "we" と訳していました。それは間違いだそうです。
「日本人の英文法 完全治療クリニック(T.D.ミントン 著)」を読みました。
とても勉強になる本だと思いますが、とくに面白いと思ったものが「私たち」の訳です。
「私たちは、私たちを取りまく多種多様な色に影響を受けている。」という文に対して、
"We are influenced by various colors in our daily life."
と訳した学生がいたが、この訳は文法的には誤りではないが、意味は全然違うということです。
"we" には明確な対立概念である "they" が存在するけれど、上記の日本語の「私たち」は「人々全般」のことなので対立概念は存在せず、伝えようとする意味が違ってしまうそうです。この場合には、"we" ではなく "you" を使えば、話し手とその他すべての人を含むことになるとのことです。
"you" が一般の人のことだとは知っていましたが、その知識は英文を読むときしか活かされていなかったということに気づきました。
上記の英文は "various" にも問題(various が示唆する数は「たくさん」ではない)があって、最終的には次の訳例が挙げられています。
"You are influenced by all the different colors around you."
この本は一読の価値があります。


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